おはようございます。一昔前に流行?した悪質な耐震リフォームのお話です。
基本的に、耐震補強で、耐震診断しないでやるのはNGです。診断の代金分安くなります、とのうたい文句ですが安物買いの銭失いになる確率が高いです。
診断しなくても金物を付ければ強くなる・・・という方もいますが、それもNGです。基本、木造住宅の耐震性は壁で決まってきます。金物は補助です。制振金物などで揺れを軽減して・・・ということを言う人もいますが、基本的な強度がないと無理です。そのため補強前の耐震診断が重要になってきます。もちろん診断の結果、金物補強だけで済むケースもあります。
一部の悪質業者は、耐震以外の部材を使って「オリジナル」と称して高額な金額を取る会社もあります。金物系は注意が必要です。上記写真は意味不明な部分に水平ブレース的に取りつけてありましたが、全く効果がなさそうでした。ネットで調べても出てきませんでしたね。オリジナルという言葉に弱いのですが、性能のないオリジナルは論外です。
換気扇をつけていくこともあります。換気状態が悪い場合は必要な場合がありますが、ほとんどの場合不要です。付けるにしても、外向きに一方向に風が流れるように計画的に付けなければなりません。乾燥剤とか床下のビニールとか施工しやすそうなものだけやっていますね。耐震診断や家屋調査、取り壊しなどで結構見かけます。
金物の補強は、木の欠損を伴いますので、必要最低限に行わなければなりません。大は小を兼ねるとはいいますが、耐震補強でもそのような方法を取るこがありますが、欠損が大きくなるのでお勧めしません。ある程度余裕を持ってということはアリだと思いますが、過大すぎる高価な金物をつけまくるのは良くありません。
安物買いの銭失いにならないように、きちんとした業者に耐震診断を依頼し、補強してもらうようにしましょう。それが安価で安全に繋がります。耐震診断をしっかりやって補強計画をすると、自然と補強箇所が減少し金額も下がります。人間の手術を想像すればいいですが、手術箇所が少なくて治癒するのが人体にとっても安全ですが、家も同じなのです。
とりあえず
・耐震診断せずに耐震補強は絶対NG
・金物だけつけたら安全という話は信じてはいけない
・診断・補強設計をしっかりやることで、工事は減る
ということだけは覚えておきましょう。