新耐震基準の建物で近年、診断したものをプライバシーに配慮して紹介いたします。
平成2年築の木造2階建てでした。非常に振動が多いと言うことで相談に来ました。
行政にも相談したらしいのですが、旧耐震基準ではないので、当事務所に来ました。
評点は0.126でした。建物前面に車庫・玄関が続き壁がなく、唯一の壁が浴室の外壁でこの部分には筋かいが入っていました。
（参考図はすべて再生成。診断建物とは違います）
この部分だけでも弱いのですが、室内にほとんど壁がありませんでした。
・新耐震
・筋かいがある
でも、、評点が0.126・・・。もちろん壁量計算はされておりません。このような建物は、世の中に結構あります。今回は揺れやすいということで相談を受けましたが、そのような兆候があるのであれば、新耐震でもご相談ください。
他にも兆候は出ており、
・車庫の外壁に大きな亀裂
・クロスにヒビ
など、注意をしていれば、住んでいる方でも気がつく内容でした。
診断結果を報告しましたが、それほど驚きませんでした。やはり悪いことは気がついていたのでしょうね。
以後、補強案を作り補強しました。ご家族の事情があり、二期工事になりました。現在は一期工事が終わっています。揺れが一気に減ったことに喜んでいただきました。
実際、弱すぎる建物は、少し補強しただけで揺れが軽減されます。今回は一期工事なので、実際は耐震性が不足しています。そのことはきちんとお伝えしました。
恐らく耐震性が不足していて、弱すぎない建物は、住んでいて耐震性があるかどうかはわからないと思います。外壁の亀裂やクロスのヒビなどの兆候で、ちょっとでも不安に感じましたら、是非ご相談ください！
