壁量電卓:無料のWebベース壁量計算ソフトのご案内
2025年4月の建築基準法改正(4号特例縮小)に対応した、ブラウザで手軽に使える無料の壁量計算ソフトです。設計者がプランニングの初期段階で、迅速に壁量を検討したいというニーズに応えて開発されました。
- 提供: 株式会社なまあず本舗
- 開発: Catfishなおうち(南部支部版は、株式会社なまあず本舗)
- 推奨ブラウザ: Chrome
- 利用環境: パソコンのみ
- 料金: 無料(広告表示あり)
【重要】 このアプリケーションを使用して生じたいかなる損害についても、開発元は保証しません。自己責任でご利用ください。
もともとは、一般社団法人東京都建築士事務所協会南部支部の会員向けに、2025年4月の建築基準法の改正に向けて計画段階で使えるアプリとして開発しました。そのため、南部支部会員版とフリーで公開されているものは機能が異なりますので、ご注意ください。フリー版でも小規模物件の壁量計算、4分割法の検討、N値計算はできます。設計者に広く利用いただければと思います。
最新版と関連ツール
特別な理由がない限り、最新版のご利用を推奨します。
- 壁量電卓 Ver.4.2 Free (2025/8/25公開)
- 壁量計算(地震・風)、4分割法、の計算ができます。必要壁量は表計算ツールや早見表からもってきます。また見つけ面積は別途結果が必要です。リアルタイムに計算できるので、検討時に最適ですが、計算書を印刷することもできます。8.2で直下率ビューアを起動できるようにしました。確認申請における壁量計算としての実績あり。
- 壁量電卓 N値(2025/5/23公開)
- 壁量電卓のデータを読み込んで、筋かいの向きや高さを入力すると、N値計算と帳票出力できます。壁量電卓の結果と併せて確認申請の実績あり。
- 柱負担範囲・直下率ビューア Ver.4 (2025/8/15公開)
- 壁量電卓のデータを読み込んで、柱の負担範囲や壁・柱の直下率を計算・表示・印刷できるツールです。通常の壁量計算は、柱の負担範囲を5㎡となっているため、その前後や負担範囲が大きいときは、柱の負担範囲の提出を求められることがありますので、ご利用ください。直下率は、最近耐震などで注目されているのでつけました。
主な特徴
- インストール不要: Webブラウザ上で動作するため、ソフトウェアのインストールは必要ありません。
- 直感的な操作: CADのようにクリック操作で壁や床を入力し、壁量や面積をリアルタイムで集計できます。
- 必要壁量の判定: 算出した係数を入力することで、必要壁量を満たしているかを自動で判定します。
- データ保存:データはローカルに保存できます。
- 機能拡張:本体は壁量計算のみですが、公開されている別アプリで、N値計算、柱の負担範囲の計算、壁・柱の直下率の計算などができます。壁量計算本体からリンクがあるので比較的簡単に連携できます。今後も拡張予定です。
注意点:このソフトはフリーソフトで開発中です。大きなバグなどはないように努めていますが、このアプリを使ってのいかなる損害も保証いたしません。またバグなどは報告いただけると助かります。

柱の負担範囲を柱の入力に併せてリアルタイムに算出できるので、検討時でも安心です。

柱の直下率も色で簡単にわかりますし、%で瞬時に計算してくれます。

N値計算ビューアは、壁量電卓のデータを読み込み、筋かいの向きなど入力すると、「い」「ろ」「は」などの金物記号がリアルタイムに表示されます。

計算書も、計算式入りで印刷できます。もちろん2025年改正の高さによるN値の補正にも対応しています。
各バージョンの変遷と機能
旧バージョンと各機能の詳細はこちら
- Ver.1 (2025/3/30公開)
- 平屋(一層)のみの検討に対応。シンプルな操作性が特徴。
- Ver.1 起動
- Ver.2 (2025/4/14公開)
- 2階建て(二層)の入力・検討に対応し、印刷用アプリと連携可能に。
- Ver.2 起動
- Ver.2.5 (2025/5/2公開)
- Ver.2の基本機能に加え、「柱負担ビューア」を起動できるようになりました。
- Ver.3.23 (2025/5/4公開)
- 見付面積の手入力、4分割法の検討、簡易的な壁量計算書の印刷など、機能を大幅に強化。
- Ver.3.23 Free 起動
基本的な使い方
※上位バージョンの壁量電卓 for 南部支部 premium Ver.4.0の取り扱い説明書もございますので、こちらもご覧ください(機能や細かい部分は違うことがあると思いますが、おおまかには同じです)
壁量電卓 for 南部支部 premium Ver.4.0の取り扱い説明書
- ファイル操作
- 読込: 保存した
.jsonファイルを読み込み、作業を再開します。 - 保存: 作業内容を
.jsonファイルとしてダウンロード保存します。保存場所は指定できません。
- 読込: 保存した
- 入力・消去
- 壁: 左クリックで始点、右クリックで終点を選択し、壁倍率を入力します。XY方向別に自動で集計されます。
- 消去: 壁倍率の数字の上で右クリックします。
- 床: 左ドラッグで長方形の床面積を入力します。複雑な形状は複数の長方形を組み合わせて作成します。
- 消去: 床面積の上で右クリックします。
- 壁: 左クリックで始点、右クリックで終点を選択し、壁倍率を入力します。XY方向別に自動で集計されます。
- 係数の入力と判定
- 別途算出した係数を入力すると、必要壁量が自動計算されます。
- 入力された壁量が、必要壁量を満たしているか自動で判定します。
- 🔵 OK (青字): 壁量をクリアしています。
- 🔴 NG (赤字): 壁量が不足しています。
- グリッド操作
- 軸の編集: グリッド名の上で左クリックすると、「名前の変更」「削除」「軸追加」ができます。
- 間隔の変更: グリッド間隔の数字(例: 0.910)をダブルクリックして編集します。
- 表示切替
- キーボードの
Sキーを押すと、画面が縮小され全体を俯瞰できます。もう一度押すと元に戻ります(縮小中は編集不可)。
- キーボードの
※南部支部版・プレミアム版との大きな違い
・編集画面の大きさが広い、広告がない(画面がすっきりして見やすいだけでなく、編集画面が大きくより大きな物件の入力がしやすい)
・DXF出力機能がある
・安定度が高い
今後の予定
- Ver.5
- Ver.4で主要な機能が実装されたため、Ver.5では帳票の改善、安定性や操作性の向上など、完成度を高めていきます。
