構造計算と壁量計算の違い

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木造2階建ては構造計算しなくても良い?

木造2階建て住宅。建物の中で一番ポピュラーです。数もダントツに多いので火事に弱いのでは?とか耐震性は大丈夫なの?と話題になることがあります。し かしきちんと作れば大丈夫!火事は別に鉄骨造や鉄筋コンクリート造でも起こっていますよね??しかしその作り方、法整備には問題があるように思えます。
それは、鉄筋コンクリート造の建物や木造3階建てなどに比べて基準が甘いのです。自由な設計ができる反面、危険な住宅を建ててしまう可能性が高いので す。しかも構造面に詳しくなくても設計できるから、設計者の技量次第で安全な住宅、危険な住宅が建ってしまう可能性があるのです。
しなくてもいいからといって、自由にやっていいというわけではないです。そこが難しいところです。

簡易な方法での検討は、壁の量、バランス、金物計算!

木造2階建てには、建築基準法施行令で定められた、最低限守らなければならない技術基準(仕様規定)があります。また計算で求める部分は、46条の壁量 計算、バランスの検討、N値計算などがあります。木造住宅は耐力壁という地震に対抗する壁の量で強さは決まってきます。またバランスが悪いと思わぬ倒壊な どがあるので、バランスのチェックもします。また耐力壁が効果的に働くように金物を取り付ける計算(N値計算を行います)。


構造計算と壁量計算の比較

わかりやすくするために、おおざっぱに比較しました。簡易な方法でもある程度は検討できるのですが、柱や梁の安全性は考慮されません。やはり構造計算で安全を確かめた方がいいのは自明の理です。

簡易な方法 構造計算
 柱頭柱脚の金物検討  N値計算 N値計算に準拠
 壁量 壁量計算(2段階) 建物の重量等により構造計算
 梁の安全性 × 計算により確認
 柱の安全性 × 計算により確認
 基礎 スパン表等 計算により確認

構造計算、簡易な方法もあくまで安全性の確認の手段です。元の設計が悪ければ計算方法の善し悪しを論じても意味がありませんが・・・


耐震等級と構造計算

さすがに、簡易な検討だけでは不十分と思ったのか、品確法では、別途に耐震等級を定めています。確認新制上は必要ありません。一部計算が違いますが、建築基準法を満たしておくことが最低条件です。