中古の木造3階建て住宅の購入時の注意点

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おはようございます。弊社は木造3階建ての耐震診断をかなりやってきています。最近になって古い木造3階建てを購入前、購入後に相談を受けることが増えているので注意点をまとめてみました。

購入前に絶対に注意すること

・建築図書がすべて揃っていて、検査済証を受けていて、その建物と図面が一致していること。

これに限ります。私が相談を受けた建物のほとんどは、上記が揃っていません。特に検査済証がなく、販売側、工事側が勝手に間取り変更して新築したもののは、非常に欠陥が多いので比較的早期に売り払われ中古になっている場合が多いです。しかも手頃な価格なので欲しくなることが多いと思います。先日神奈川県で購入前調査を行った物件は、検査済証もありながら、あとから変形して耐震性が落ちていました。検査済証があるのは第1段階で、更に建物と図面が一致していることが重要です。不動産の平面図などは建築図書とは言いません。構造図・構造計算書まで揃っていて一式です。

・瑕疵保険のバルコニーなど防水事項に適合しているか?

古い建物、特に2007年の瑕疵担保履行法施行前の建物は、バルコニー防水などが非常に悪い場合があります。バルコニーで過去に漏水が発生した物件は買うべきではありません。躯体に水がかなり浸入しているケースでは、予想外の場所が痛んでいる可能性があります。また防水直せば大丈夫といいますが、実際は形状が悪く、防水し直してもすぐに防水が切れるケースが散見されます。木造3階建ては気密性が高いものがほとんどで、雨漏り等を発見するまでの時間がかかることがありますので、要注意です。

・基礎の実高さに注意。

建築基準法では基礎の高さなど定められていますが、狭小木3の場合、周囲をモルタルなどで固めて土を露出していないことがあります。このとき、地盤面より高めに固めてしまって、10㎝も基礎高さが確保されていない場合があります。この場合雨が跳ね返って土台にかかり土台や柱が腐りやすくなりますし、最悪シロアリがやってきます。高低差があり一部の基礎が低い場合も同様です。建物や塀の間隔が狭く湿気が溜まりやすいところも危険です。

とりあえず、この3つは特に重要です。安物買いの銭失いにならないように気をつけてくださいね。では!