台風19号の被害は、広範囲に及びました。幸い無事な地域もあるのですが、次はどうだかわかりません。連続して災害に遭う地域、しばらく災害がない地域。先のことはわかりません。そうなると日頃の備えとともに、住んでいる場所も不安になるかと思います。川のそばが急に不安になる方もいるかもしれません。
しかし住む地域・土地を変えるのは人脈、仕事などで難しい方も多いかと。そうなるとその場所に適した建物に住むという考え方に切り替えなければなりません。全国どこでも発生する地震に対しては基本事項として、川の近く、低地なら洪水対策、山の近くでは崖崩れ対策、などなど。またマンションが有利か、一戸建てが有利か?などもでてくると思います。
地球温暖化に伴う大雨や水害を対象にするなら、川の近くや低地を避けるのが一番ですが、ゲリラ豪雨の被害は、それだけでは避けられないことがあります。その対策は、1階床をできるだけ高い所に置くことです。ゲリラ豪雨は通常の台風などの豪雨よりも集中しますが、時間が短いことが特徴です。そのため、低地などでなければ、基礎を高くし1階床を高めに設定することで、かなり浸水を免れることができます。
逆に比較的長い雨や、川の近くなどで地形的に不安な場合は、1階は浸水することを前提として作り、2階だけである程度生活できる空間を作ることも視野にいれなければなりません。一般的に住宅は、水に浸かった部分は使い物にならなくなります。そのため水が引いた後、片付けも大変ですし、泥などの処理、殺菌処理など非常に大変です。特に木造では住むことが嫌になることがあります。そこで、1階鉄筋コンクリート造、2階木造のようなハイブリッドな混構造をお勧めします。鉄筋コンクリートなら、躯体だけは水に浸かっても大丈夫ですし流される心配も少ないです。2階まで浸水・・・という地域は仕方がありませんが、そうでないなら、木造よりは回復もしやすいです。1階RC造2階木造の場合、風呂・寝室は1階、リビングを2階のような設定にすると、2階のリビングを広々と確保することができます。また2階小屋裏をうまくつくれば、小屋裏空間に寝床を設けることもできますので、寝ている間に浸水・・・というリスクも低減できます。1,2階鉄筋コンクリート造よりも安価で広々した空間を作れます。是非ご一考いただければ、と思います。
この混構造の欠点は、構造設計・計算が必要なこと。なまあず本舗では意匠設計から構造設計まで一貫で行うことができるので安心して依頼することができますよ。混構造に興味をお持ちでしたら、気軽にお問合せください。