小屋裏を覗いてみると・・・

この記事は約3分で読めます。

おはようございます!!毎日寒い日が続きますが皆様いかがお過ごしでしょうか?

今日は、木造住宅の小屋裏のお話しを少し。

小屋裏とは、天井より上の空間です。普通は見ることは少ないはずです。最近の建物では覗けないものもありますが、昔の建物は押入の天袋などから簡単に覗くことができます。

小屋裏空間は無駄だな~と感じる人もいるかもしれませんが、有効活用のために小屋裏収納やロフトなどを作ることもあります。ただし暑くて(寒くて)使われなくなることが多いようです。

通常の木造住宅では、天井断熱といって小屋裏空間の床にあたる(下階から見れば天井の上)部分に断熱材を敷設します。この方法のメリットは敷くだけなので施工が簡単な点、比較的厚めで効果的な断熱材を安価に設置しやすい点です。屋根の勾配面で断熱を取ることもできるのですが、断熱材の厚みに制約があるのと、屋根で受けた太陽熱などをうまく処理しないと効果的に処理出来ないのと、比較的高価なのです。

さて、耐震診断では必ず小屋裏を覗きますが、どのようなことがわかるのでしょうか?

内壁や外壁の仕様がわかる

まず、外壁や内壁の仕様がわかります。上の写真は小屋裏から部屋の境を見ているのですが、石膏ボードが見えます。これで下階の壁が石膏ボードとわかります。

筋かいや外壁の仕様

上の写真では、外壁の仕様(木ずり)と筋かいの有無と、筋かいの端部に金物があるか?がわかります。また左側には火打ち金物が見えていますが、その状態や施工状況がかわります。もちろん部材の劣化、仕様、サイズもわかります。この建物が外壁にも天井にも断熱材がないことがわかります。冬寒く、夏暑いので、耐震補強やリフォームをする際は断熱材を入れることをお勧めします。

垂木、野地板、防水紙

上の写真では、垂木の状況、サイズ、母屋のサイズ、それぞれの留めつけ方(釘、かすがいの有無等)、野地板の状態、防水紙の状態がわかります。野地板の施工が悪いのか、大きく防水紙が見えています。その防水紙が破れていることもわかります。雨漏りの原因になりますね。またそれぞれの部材の接合方法も見て取れます。小屋裏が耐震性に大きく関わることは少ないとはいえ、危険な仕様になっていないかチェックすることは重要なことです。

そんなわけで小屋裏には建物の状況を知る材料が満載です。ただし登るのは非常に危険ですので、あまりお勧めできません。気になる場合はご相談ください!!