毎年、コンスタントに相談がある耐震基準適合証明書について。
中古住宅を購入される方で住宅ローン減税を受けたい人は多いはずです。木造住宅などでは築20年以上、耐火住宅でも築25年以上で、対象外になってしまうのがネックです。
しかしながら、中古住宅はこれくらいの年数のものも多いはず。なんて冷たい国なんだ・・・という方が、ネットや不動産屋さんで聞くのが耐震基準適合証明書です。
耐震性能が確保されていれば、住宅ローン減税の対象にする・・・そのための証明書が耐震基準適合証明書です。
中古住宅の場合、耐震診断を行い、規定の耐震性能が確保したと認められた場合、発行されます。通常、耐震診断の価格に適合証明書の発行費用がかかります。
もし、診断を行って耐震性能がない場合・・・・補強工事を行って耐震性能を確保できれば、発行されます。古い木造住宅の場合、耐震性が低いものがほとんどでそのままで可能な場合が少ないです。
よく勘違いされる方がいるのですが、これは原則、売り主側が行う行為です。購入後(引き渡し後)に適合証明書の存在を知っても後の祭りですので要注意です。
ただ、近年緩和され、事前に申請書のみを取得して、引き渡し後に診断・工事を行い証明書を取得することもできます。この場合も事前に申請する必要があるので注意が必要です。
なまあず本舗設計室の、耐震基準適合証明書業務は、耐震診断(補強設計・監理)の金額に5000円の発行料金が必要となります。
ツーバイフォーは、比較的補強せず、もしくは軽微の補強で適合証明が通りやすいです。在来は、補強がほとんどの場合が必要となります。
鉄筋コンクリート造や鉄骨造は診断費用自体が高いので需要は薄いです。もし診断してもNGの場合があるので、いきなり診断を頼むのは無謀です。
鉄筋コンクリート造や鉄骨造は、なまあず本舗設計室では簡易的に図面で診断(有料)するサービスを実施しているので、そちらでチェックして見込みがあるかどうかを確認のうえ、本申込みください。ただ費用を考えると減税のメリットはあまりありません。
利用するケースとしては、近い将来売るかもしれないし、住み続けるかもしれない。耐震性を念のため確認しよう!ということで、耐震診断を依頼し、もし耐震性を確保している場合は適合証明を取っておき・・・と思うのですが、実は調査終了日から対象住宅の取得日までの期限は2年間と決められているので(・・・)、なかなか難しいようです。