本日は、N様邸の地盤調査です。渋谷区ということで、本舗的にはかなり遠隔地(もちろん近いのですが)。早朝から調査は開始されました。
今回は、近隣データが複雑で入り組んで予想しにくい、川の近く、我々のデータが少ない、木造3階建て、ということもあり慎重に調査したいので、通常のスウェーデン式サウンディング試験に加えて表面波探査を行いました。
スウェーデン式サウンディング試験(通称SWS)は、木造住宅の地盤調査で最も一般的な調査です。ロッドの頭に100kgのおもりを置いてハンドルを回し、貫入深さ1mあたりの回転数を求めることで地盤の強さを測定します。非常に簡易な調査で価格も3万円程度と安く、多点調査に向くので木造向きなのですが、やっぱり簡易感は否めません。ある程度地盤が読めているところならいいのですが・・・。
そこで今回は、表面波探査(GR)を併用しました。表面波探査法は、レイリー波を利用して地盤及び地下構造を探査しようというものです。通常の併用ではSWSを5ポイント、GRを1ポイントなのですが、今回は慎重を期すためそれぞれ5ポイントずつ実施しました。その分価格も高いのですが2種類の性質の異なる調査を利用することにより、より地盤の性質をより適確に掴むことができます。地盤調査はどの調査も完璧というわけではありません。その土地の特性に合わせて試験方法を選択、もしくは複合して実施します。その判断は設計者にゆだねられているのですが、一般の建築士では判断が難しいのです。本舗では構造専門の建築士がいますので、その意見を尊重し調査を行います。
地盤調査の結果が揃い次第、地盤改良の有無を判断します。今日はここまで!