昨日は、世田谷区のO様のお宅に工務店さんとお邪魔しました。先週終了した耐震リフォームの報告です。
何しろ12月末から工事開始したので約2ヶ月の大工事でした。O様の精神的、生活的負担を最小限に、と思い工事工程を組んでいましたが、なにぶん長期の工事。いろいろとご迷惑をおかけしました。
O様の家は、ちょっと古めの木造3階建て。揺れが心配で昨年夏にご相談がありました。図面・計算書と実物が大きく異なる建物でした。現状図を見ても揺れやすいな、と感じました。ただ開口部が多い道路面は、壁を作るのが難しく補強計画は難航しました。最終的にはJ耐震開口フレームを2個使うという荒技で、開口部を減らすことなく、理想的な補強を行うことができました。他にも、キッチンの交換、床暖房、断熱工事を行いました。工務店さんの奮闘もあり、非常によい仕上がりになり、O様もご満足いただけたようです。
木造3階建ての補強は、結構難しいです。ちょっとしたことで揺れが止まる反面、地震に対しての強度がどれくらいあがるか?わかりにくいです。また補強方法も限定されるので、構造計算の技術、リフォームの技術、部材や金物の理解など、木造2階建てとは別次元に難しいのです。構造計算されていて、その通り施工されていればいいのですが、実際は異なる場合も多いので、かなり苦戦します。今回も図面に記載された部材で施工されておらず、解体時にもう一度診断をし直すという一幕もありました。
まずは、無事に終了して良かったです。ちょっと遠目の長期間の工事というのは私も初めてだったので、あらためて近所での仕事ばかりに慣れていたんだな~と感じました。ただノウハウも多く得られた貴重な体験でもありました。この体験を次回以降も活かせればと思います。