木造住宅の耐震診断や新築の打ち合わせに行くと、この家は震度何まで大丈夫か?聞かれることが多いです。建築基準法には震度の項目はないのですが、だいたいの違いをまとめてみましたので参考にしていただければと思います。震度5弱は建物の影響が軽微なので除外しますが家具などが倒れる可能性はありますのでご注意いただければと思います。また震度7は、震度6強を超えるあらゆる地震を言いますので、「震度7でも大丈夫」という言葉は厳密な意味ではふさわしくないです。その表現をしている場合「阪神大震災の震度7」のように条件がついていることが多いです。
| 震度 | キーワード | 旧耐震(耐震性低)の被害イメージ |
新耐震・現行(耐震性高)の被害イメージ
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| 震度5強 | ひび割れ | 壁などにひび割れ・亀裂が入ることがある。(倒壊の危険はまだ低い) |
ほとんど被害はないか、あっても極めて軽微。
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| 震度6弱 | 倒壊の始まり | 倒れるものが出始める。壁の亀裂が増え、瓦が落ちたり、建物が傾いたりする。 |
壁などに軽微なひび割れ・亀裂が入ることがある。
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| 震度6強 | 多数が倒壊 | 傾くものや倒れるものが多くなる。大きな地割れ等も伴い、甚大な被害が出る。 |
壁などにひび割れ・亀裂が入ることがある。(倒壊までは至らないことが多い)
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. 震度5強:人間的には怖いが、建物的にはまだ持ち堪える段階
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状況:
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棚の食器や本が落ちたり、家具が倒れることが増えます。歩行が困難になります。
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建物:
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古い木造住宅でも、壁や基礎に「ひび割れ」が入る程度で、即座に倒壊するケースは稀です。
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補強されていないブロック塀などは崩れる可能性があります。
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2. 震度6弱:【境界線】倒壊・傾斜が始まる
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状況:
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立っていることが困難になります。固定していない家具の大半が移動・転倒します。
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建物(耐震性 低):
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ここで一気に被害レベルが上がります。壁の亀裂が大きくなり、建物全体が歪み、耐震性の低い住宅は倒壊するものが現れます。
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瓦屋根の落下や、1階部分の圧壊などの被害が目立ち始めます。
- 旧耐震の建物は被害がでる可能性があります震度6弱は比較的範囲が広く、被災する可能性が高いので、耐震診断を行い補強を行うことを推奨されます。
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建物(新耐震・比較的耐震性がある):
- まだ軽微なひび割れ程度で済むことが多いです。新耐震の建物でも、被害が出始めます。特に新耐震の時期に建てられても設計・施工で基準を満たさないもの、グレーゾーン(新耐震以降、2000年の改正以前の建物)の建物はバランスや金物の基準を満たしていないので注意が必要です。
- 建物(耐震性 高):
- 新築の建物でも被害が出始めます。壊れる可能性は低いのですが、建物の弱点の部分が壊れたり、ヒビが入ったりすることがあります。
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3. 震度6強:【甚大】古い建物の多くが倒壊する
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状況:
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這わないと動けません。屋外でも飛ばされることがあります。
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建物(耐震性 低):
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「倒れるものが多くなる」と定義されています。単なる破損ではなく、生存空間がなくなるレベルの全壊・半壊が多発します。
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建物(新耐震・比較的耐震性がある):
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新しい基準で建てられた家でも、壁や柱に明確な亀裂が入るなどダメージを受けますが、倒壊して命に関わる事態になることは防げることが多いです。
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建物(耐震性 高):
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倒壊する可能性は低いですが、軽微な亀裂などが入ることがあります。一見無事にみえても細部にダメージを負う可能性はありますので点検は必要です。基本的に住み続けることは可能な場合が多いですが、家具など倒壊していることも多いので、無被害というわけにはいかないでしょう。
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以上、目安です。自分の家が古くて耐震性が・・・と思っていても震度5強あたりは大丈夫そうだと理解いただけたと思います(以外と震度5強あたりを心配している方が多いので・・・)。
今回の地震でも震度6強の範囲は狭く、震度6弱、震度5強の範囲は広いです。震度5強あたりの地域からの被害報告は少ないです。耐震補強や新築を建てる場合は、この震度分布を見てからどれくらいの耐震性が必要か?を自分なりに考えてから・・・ということをお勧めします。
